Xen徹底入門 第2版で注意書きを入れようと思っていましたが最終的に入らなかったようなので、こちらに書いておきます。
Xen徹底入門 第2版では、マイグレーション機能についてCentOS 5.3 (64bit版)の検証結果に基づき解説しましたが、CentOS 5.3付属のXenパッケージには下記のとおり既知の問題があります。
64bitのハイパーバイザを使って32bitのドメインをマイグレーションを開始すると、ログに下記のメッセージが出力され、失敗する
INFO (XendDomainInfo:1719) Dev 51712 still active, looping...
念のため、64bitのゲストの場合は問題なくマイグレーションできています。この問題はRed Hat Enterprise Linux 5.3にも存在するようです。根本的な解決策としては、CentOS 5.3標準のパッケージは利用せず、下記の方針でXenのバイナリを入れ替える必要があるようです。
- 自分でXenをビルドしインストールする
- CentOSプロジェクト以外からリリースされているパッケージに置き換える
バグの存在は残念ですが、CentOS 5.4以降のバージョンでは解決されることに期待したいと思います。
参考情報:[Xen-users] live migration fails with device still active
http://lists.xensource.com/archives/html/xen-users/2009-04/msg00586.html