OpenSolaris はファイルサーバの構築にはかなり期待できる OS ではないかと個人的に思っています。なぜなら ZFS(Zetabyte File System) による強力なストレージ管理を利用できるためです。そのほか NFS サーバとしての運用にも向いていますし、 iSCSI ターゲットとして運用しても可です。
OpenSolaris 2008.05 は現在 http://www.opensolaris.com/get/ からダウンロード可能です。 700MB の CD-R 一枚で、ハードディスクにOSをインストールしなくても、 CD ブートするとライブ CD として利用でき、 Device Driver Utility を使えば OpenSolaris のデバイスドライバ対応状況を確認できるなど便利です。
◆ opensolaris 2008.05 をライブCDから起動する
OpenSolaris 2008.05を起動すると、以下に示す GNOME デスクトップが表示されます。デスクトップ上には Firefox や Thunderbird があり、そのほかにも GIMP をはじめ多くのアプリケーションを Live CD 上で利用できます。
OpenSolaris LiveCDで起動したイメージ
Live CD で動作している場合は、ホームディレクトリに置かれたファイルはメモリファイルシステム上に配置されます。このためシステムをシャットダウンすると失われるのは当然ですが、実装メモリ量が少ないマシンの場合はアプリケーションを複数起動したりするとメモリ不足が生じうまく動作しないことがあります。メモリ512MBのマシンでは、OpenSolarisインストーラ、GIMPを起動した状態でターミナルを起動できませんでした。
◆ ハードウェア対応状況をライブCDから確認する
デスクトップ上の Device Driver Utility アイコンをクリックすると、 OpenSolaris が認識しているハードウェアの情報が表示されます。
Device Driver Utility
私が所有するコンピュータでは以下のデバイスが認識されませんでした。
- Marvell Technology Group Ltd. 88E8001 Gigabit Ethernet Controller
- Integrated Technology Express, Inc. IT/ITE8212 Dual channel ATA RAID controller
- Brooktree Corporation Bt848 Video Capture
Bt848が認識されないことは特に問題がありませんが、88E8001 Gibabit Ethernet Controllerが認識されていないことから、LinuxやそのほかのPC UNIXと比べNICへの対応が手薄いことが感じられます。もちろんOpenSolarisに本気で取り組むのであれば、OpenSolarisがサポートしているハードウェアを選定しましょう。
ITE8212は使用マザーボードに搭載されているParallel ATA用RAIDチップです。ICH5については認識されていますので、ハードディスクを多数装着する場合でなければそれほど実害はないでしょう。
ちなみに Hewlett Packard の Proliant ML115 では Submit ボタンを押すと以下のようにハードウェア情報が表示されました。モデルが自動的に特定されるようです。
Device Driver Utility (HP ML115の場合)
◆ OpenSolaris 2008/05 をライブCDからインストールする
opensolaris 2008.05のインストールはこのライブCD自体から行うことができます。デスクトップ上にある 「OpenSolaris をインストールする」アイコンをダブルクリックすると、OpenSolaris 2008.05のインストーラが起動します。
OpenSolaris 2008.05 インストーラ
次へをクリックします。
ディスク
OpenSolarisをインストールする先をインストールします。OpenSolarisはディスク全体か、もしくはディスク上のパーティーションにインストールできます。/varや/usrなどのパーティーションは分割する必要はありません(このインストーラからでは分割できません)。
今後データ用のZFSプールを作成することを想定し、今回はディスク上に32GBのシステム用パーティーションを作成し、その中にインストールすることにしました。一つ目のパーティーションタイプをSolarisに変更し、左側のボックスに32と入力するだけです。残りのパーティーションは以後別途パーティーショニングするため、未使用のままにしておきます。
タイムゾーンの設定
タイムゾーンの設定画面です。地域「アジア」、場所「日本」を順番に選択します。この時点でタイムゾーンは自動的に「日本」が選択されたことと思います。
ロケール
ここではデフォルトの言語を選択します。「日本語」を選択します。
ユーザー
ここではrootアカウントのパスワード、最初の一般ユーザの登録、およびコンピュータ名の設定を行います。
インストール
インストールここではインストールパラメータを確認します。
インストール中の画面
Live CDからインストールが開始されます。
インストール完了
インストールが完了すると以下に示す画面が表示されます。
インストールログ
インストールログの表示を選択すると以下のような画面が表示されます。残念ながら直接ファイルに落とすことはできないようですが、テキストボックスになっていますので、Ctrl-Aでテキスト全体を選択しコピーした後、エディタやコンソールにペーストすることができます。
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